質問にお答えします! 〜生徒から「曲を思いついた!」と言われた。どう指導したらいい?〜

JUGEMテーマ:ピアノ

「曲を思いついた」という生徒に、何をどうしたらいいでしょうか?

という質問にお答えします。

 

Q:

 

ピアノ教室で作曲する子供たちが沢山いるという方がいて驚いています。

作曲の経験がないのに、どうやって指導したらいいのでしょうか。

「曲を思いついた」という生徒に、何をしてあげたらいいのかわかりません

 

樹原先生は、「曲を思いついた」と言われたら、何をどうされていますか。具体的に教えていただけたら嬉しいです。

 

A:

 

素晴らしいですね!

 

「曲を思いついた」と報告してくる子供達がいるというのは、素晴らしいことです。

 

ピアノ教室はピアノの弾き方を学ぶ場であるというだけではなく、

ピアノを通じて音楽を学ぶ場でもあります。

子供達が一生音楽とどう関わっていくのか、

その下地を作る教育を……と考えると、

自ずと創作も範疇に入ってくるケースが増えました。

作りたい、と思う子供は潜在的にとても多いのです。

 

私のレッスンで「曲を思いついた」と言われた場合は、

「よかったね! どんな曲? 聞かせてね」と言って、

まず演奏してもらいます。

 

そして、楽譜にしていない子供には、

「それが楽譜になっていたら、ずっと忘れないし、他の人も弾けるね!

 素敵な曲だから書いておこう! 書くの手伝う?」

と言って、すぐに五線ノートを広げます

 

子供達は、歌ったり、弾いたりしながら、

楽譜に起こし始めると、何回も変更するようになります。

「さっきと違うけど、どっちがいいの?」

と質問しながら、

「今、いいなぁと思うフレーズをどんどん書いておこう!

 あとで変えてもいいし、また新しく書いてもいいし」

と、本人の気持ちのままに書く手伝いをします。

 

そこで、「次はこの音がいいよ」とか

小節線がないのに無理やり小節線を引いたりしないようにしましょう。

 

大人はつい、「調性はあるもの、拍子も必要、

それらを決めてから書くもの」と思いがちですが、

実際は、調も拍子もない、あるいは流動的な曲を

イメージしているかもしれず、

途中で自然と拍子が変わるような曲という可能性もあります。

 

あくまで、その子の曲ですから、先生の自由にしてはいけません

勝手に伴奏をつけるのもNG。

その子の頭の中には、独特の和音が流れているかもしれず、

あるいはメロディだけの曲かもしれません。

 

私は、音符1つ、休符1つも書き足したり、

あるものを消したりはしません。

先生は手を入れない。

教えるのは、記譜の方法だけです。

これが、生徒の作品への敬意です。

 

大人でも子供でもアマチュアでもプロでも、

「他人の作品に勝手に手を加えるのはいけないことだ」

という認識が広まればいいなと思います。

オリジナリティの芽を摘むようなことをしてはいけないし、

その子のイメージを楽譜にする手伝い以外はしない。

そう決めて、アドバイスをしていくといいでしょう。

 

アドバイスというのは、

子供が書いたことを言葉にしてあげるだけで十分。

型にはめようとしたり、不必要なお世辞をいったり、

けなしたりすることもやめましょう

 

「同じリズムを繰り返した曲にしたかったのね?

 面白いね!

 これは、何を表したリズムなの?」

 

という具合に、子供が書いたことについて、具体的に話をするだけでよいのです。

 

「タイトルはないの? どんなイメージ?」

 

と、興味を持っていることが伝わるような質問がいいと思います。

 

また、レッスンの中に、『ムジカノーヴァ』で連載中の

「憧れの即興演奏の扉を開こう!〜あなたにもアド・リブができる〜」を使って、音との戯れ方を教える時間が持てたらいいですね。

 

6月号ではメロディを思いつくヒントに「オノマトペ」擬態語を使う方法、

7月号では5つの音だけを使う方法、

8月号では半音階を使う方法について紹介しています。

 

このように、曲を思いつくための下準備としてのレッスンも折々に取り入れています。

 

さらに、毎レッスンのはじめに『耳を開く 聴きとり術 コード編』

を使って、

コードを味わい、覚え、使えるように育てていきますから、

子供達は思いついた和音をコードネームでメモできるようになっていきます。

 

また、『ピアノランド スケール・モード・アルペジオ』を通じて、

長調や短調以外にどんなスケールがあるか、

「モード」(教会旋法)があるかを常々教えていって、

それらをヒントに音楽の素材を幅広く認識できる力をつけられるよう

育てていきましょう。

 

まとめますと、日頃は、音楽の材料、作曲の材料になるものを

カテゴリー分けして(名前で分類して)使えるように

教えることを心がけ、

自由に発想したメロディは、自分の力で記譜できるように、

楽譜の書き方をきちんと教えていきます。

 

これらが車の両輪となり、音楽性を育てていきます。

ぜひぜひ、「思いついたメロディ」「浮かんできたコード進行」などを、

記録する喜び、誰かに演奏してもらう喜び、聴いてもらう喜びを

体験させてあげてください!

 

6月末から7月にかけての「音楽の贈り物ツアー」で、

実践していくところをご覧に入れます。

  • 2018.06.11 Monday
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