樹原先生からのメッセージ「勉強するのは、苦しみか喜びか <後編>」

前回からの続き>

 

ジャズ理論とクラシックの音楽理論は違いすぎて、

(その立ち位置、分類方法、アプローチ方法、何もかも)

クラシックを学んだ人にとって、ジャズ理論はとても難しく感じます。

いきなりジャズ理論から入ったほうがまだ簡単かもしれません。

クラシックの知識が、考え方が、いちいち邪魔をするのです。

その壁を多くの人が超えられず挫折していくのを見て、

なんとか、その架け橋になるような教育をしようと

私はまず、「ピアノランド」を作ったわけです。

最近出版した『耳を開く 聴きとり術 コード編』や

ピアノランド スケール・モード・アルペジオ』も

この考え方の延長線上にあり、

どんなジャンルでも、現代音楽へも進めるような勉強を!

という考え方は今も変わりません。

 

ただ、正直に言えば、私の勉強もスムーズだったわけではありません。

大学のように試験で成績が決まるわけでもなく、

個人の実力と努力で歩くしかない世界です。

難しい理論を理解してもすぐに演奏に生かせるわけではなく、

ちんぷんかんぷんで悩んだことも多かった……。

 

結婚式の前後に数回休んだときに、

あろうことか全くついていけなくなり、

他の受講生に質問しても解明できず(先生に訊けばいいのに!)

わからないのに毎回1万円の授業料を払うことに躊躇、

若く浅はかな私は辞めようとしたのですが、

夫に諭されました。

「最後まで勉強しないと、何もならないよ。勉強は続けた方がいい」

 

そうか、富士山の何合目かわからないけれど、

途中で引き返すようなものか……

全貌が見えなければ何も手にしていないのと同じだ、と思い直しました。

 

それで、落第を願い出て最初からやり直し、

今度はしっかりとマスターして(疑問点を残さず、休まず頑張りました)

2年のコースを卒業してさらに上級、個人レッスンへと進み、

私の中で両方の理論がスムーズに両立して

作曲上も大いに役立つところまでいきました。

 

ええと、映画の中でハッピーエンドになったとしても、

それまでの紆余曲折があるからこそ感動的なわけですし(笑)。

 

だから、何にせよ、

「自分の人生にこれは必要ではないか?」と

思うことに出逢ってしまったら、

とにかく勉強するのがいいと思います。

自分の好奇心や向上心を大切にするというのは、

自分の人生を大切にするということ。

自分に投資するというのは、自分を自分で育てること。

 

そんなことを、勉強の秋に思いました。




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